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隠密の華
第14章 十三
あの態度が嘘をついて怒っていたとは到底思えない。
「……まさか。都、桐と何かあったか?」
「あったとは何がです……?」
「男と女の関係になったのか聞いているのだ」
「っ、それは……!」
設樂様は私と桐が交わったのか聞いておられるのだろう。
今朝、桐とした行為を思い出すと顔から火が出そうになる……。
だが、それを設樂様に話すなんて無理だ……。
「ましゃか……!!桐とはべちゅに!!」
「したのだな?」
思い切り噛んだ……。
冷静に設樂様から聞かれると、私は自分が噛んで話したことに酷く肩を落とした。