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隠密の華
第14章 十三
やはり気付かれていたのか。
では本当に、私が胡蝶でないと前から知って……?
「お前は桐が好きだ。早くから知っていた」
「ええ!そんな!いつからですか!」
「お前と夫婦になる頃からだ」
一年も前から!?
そんなバカな!
「……では、私が胡蝶ではないと、いつから……」
「初めてお前達と会った日から、お前が胡蝶ではないことは知っていた」
戸惑う私を、椅子に座ったままつんとした態度で話す白夜。
あまりの信じられない言葉に、私は立ったまま開いた口が塞がらなくなる。