パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第23章 花粉偏頭痛

雷が鳴る

春の轟き

暗がりに閃光

遅れて響く

ベッドにカーテンの隙間から

カメラのフラッシュのように

あなたの肢体が映し出される

私の網膜に焼き付いて


あなたが欲しい

あなたが欲しい

美しいあなた


あなたを下さい

あなたを下さい

綺麗なあなた


わたしの全てになって

わたしはあなたになる

犯して、犯されて

ひとつになるの


髪をすく

その仕草にしびれるの

唾液をください

汗をください

愛液をください

尿もください

声をください

鳴いてちょうだい

触れてちょうだい



あなたを味わいたいから

舌を入れるの


あなたになりたいから

私を食べて

わたしとあなたは混ぜこぜになるの


わたしの突起物や粘膜が

あなたのそれと結合する


わたしをついて

あなたをついて

もっとよがって

いってちょうだい

いってしまうから


どうしてわたしはあなたじゃないの

どうしてあなたはわたしじゃないの


溶けてしまいたい

どろどろになって

わたしなのか

あなたなのか

自我など捨てて

生まれ変わりたい


雷が鳴っているわ

雷が鳴っているの

いったい

わたしは


「春雷」