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第8章 盆

「盆」

お盆です

この期間、普段はアッチ側にいるご先祖様方が
コッチ側にいらっしゃる、とか

戦争の番組をみていたら
途方もない数の人達が死んでいて

まあ、戦争でなくとも、世界では
毎日、とんでもない人数が生まれては死んでいるので

もう、アッチ側には数えきれない位の人達がいらっしゃるはずなのですが

アッチ側では死人が溢れてしまっているのではないかと
危惧しているのですが

いかがですかね
閻魔様

お見舞い申し上げます

私はなるべくなら正直に、誠実に生きたいと思っているのですが、ままなりません

私が死んだら、嘘つきだと叱られて
舌を引っこ抜かれてしまいますか

これまで牛さんの舌をたくさん食べてきましたから
私の舌もタン塩やらシチューになってしまいますか

針の山に釜茹でや、目口を塞がれて、鞭で打たれたりしますか
あまりの仕打ちに、声を上げてしまうかもしれません


私はなるべくなら正直に、誠実に生きたいと思っているのですがままなりません

私は女性が好き過ぎて、その唾液やおしっこや愛液やらといった体液に溺れたい変態です

私は女性が好き過ぎて、女性のようになりたくて、女装してアナルを責められたい変態です

というように、正直に性癖をお話しすれば、正しい閻魔様から、やっぱり罰をいただくでしょう
拷問で虐げられて白目を剥いて、よだれを垂らし、痙攣するのでしょう

もし、私が死んでもアッチ側からコッチ側に帰るのは、よそうかと思います
だって、みんなびっくりしちゃうでしょう
こんな変態がかえってきちゃったらね、盆。