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**情画**
第8章 別れ
ワタシはずっと先生と沙絵さんの関係が続いていると思い込み、沙絵さんに嫉妬し、憎んでしまった。
一人アメリカに渡るとわかっていれば、もっと接し方もあったはずなのに…
「先週の沙絵の行動は、僕にも全く知らされてなくて、勝手に二人で話してはいけないという約束だけだった。
沙絵の愛情表現は金曜日まで歪んだままだったんでしょうね。
貴女の身代わりにでも構わないから、僕と男女の関係を擬似体験したかった。
最後に僕と貴女の行為を見る、それで捻れていたすべての関係を正したかったんでしょうね。」
「こんな状態で一人にしてしまって良かったのでしょうか。」
「大丈夫だよ。あの女王様で、沙織の娘だ。僕や貴女の支えもある。
大丈夫だよ。」
ワタシは沙絵さんに挨拶できず、状況もわからないまま別離を迎えたのだった。
「ところで、明日からも変わらず此処にきてくださいますか?」
「もちろんです。」
「こうやって一緒に昼食をとっていただけますか?」
「はい、是非お願いいたします。」
「僕は1週間待ち続けた。沙絵に貴女を取られてしまうかと心配していたんですよ。」
「ワタシもです。」
沙絵さんの存在を知らなかった時に戻ったかのように、先生とワタシの関係も再スタートを切ったのだ。