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第5章 ネトラレた男…。

春奈は大学時代の4年間
ずっと
モデルの仕事をしていた

モデルといっても読者モデルに
少し毛の生えた程度ではあるが…

それでも
大学4年生の頃には
グラビアの仕事が何本か入り
芸能事務所からも
声がちらほらかかった。


それなとき
旦那の利明から
『春奈を俺だけのものにしたい！お前の水着とか下着姿が、いくら写真とはいえ、他の男に見られるのは、俺…器小さいかもしれないけど…　…イヤなんだ！だけど、俺は一生お前…春奈を大事にする！　結婚してほしい！一生過保護にしてやるから…俺と一緒の人生を選んでくれ！愛してる…！』
と…
今でも春奈が
痛烈に覚えている
どストライクなプロポーズで
春奈はモデルの夢を夢のままで
終わらせた…。


…はぁ…

嘘つきだよね利明は…。

春奈は
たまにリビングのソファーで
ため息をつく。


全然過保護じゃないじゃん！
大事に思ってないじゃん！

私が家にいて
当たり前って思ってるだけじゃん！


春奈は
たまに独り言のように
利明のいない家のリビングで
そう呟くのがある種
日課となっていた…。