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第43章 彩香、会社に復帰する。

それでもやはり彩香は、緊張してきた。

顔が強ばってきていたから、

真が、それに気づいて、彩香の肩を抱き締めた。

「彩香、大丈夫？」

「･････」

「要が来てくれる。大丈夫だ！

俺も側にいるからな。親父も居てくれる。

彩香は、一人ぼっちじゃない！

寂しく無いだろ？」

「うん。大丈夫。」

彩香は、真の胸に顔を埋め、

大きく深呼吸した。

「あぁ～真の匂いだ。落ち着いてきたよ。

もう大丈夫。ありがとう。

真は、精神安定剤だよ。」

「そうか、良かった。役に立って良かったよ。」

ニカッと笑って、耳元で囁いた。

「俺は、興奮剤だと思ってたよ(笑)」

彩香は、顔を上げて、真っ赤な顔で

真を見つめて「そういう時もあるよ･･･」って

ボソッと呟いて、又、真の胸に顔を薄めた。

「ハハハ彩香、可愛いなぁ」

彩香の頭を、優しく撫でて抱き締めた。