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第60章 婚約報告『娘さんをお嫁にください。』

一緒にお墓に戻り、

お経をあげてもらって

お父さんが用意してくれていたお布施を

住職に渡して、お礼を言って、

お父さんは「いつでもおいで」って言って

帰っていった。

彩香「パパ、又来るからね。

山名のおじ様とおば様に、報告に行ってきます。」

真も彩香も緊張してきて、

言葉数が、めっきり少なくなってきた。

山名邸に着くまでの、ほんの１０分程だけど

ほとんど喋っていなかった。

何か喋ったのかさえも覚えていないほどだった。

真と彩香の乗った車が、

山名邸の門の前に到着したとたん

門が自動で開いた。二人の乗った車だと

わかっていたらしく、

インターフォンを鳴らす前に

門が開いたのだ。

「開いたわね！？」

「だな。」

車は玄関エントランスに滑り込んだ。

おば様と、運転手が出てきてくれて、

運転手が、真の車を車庫に入れてくれる為に

車を預かってくれた。