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第16章 真と、彩香と、林課長と

林課長は、何が何だか分からなくなっていた。

「彩香？彩香は、僕の腕の中で、

あんなに喘いでいたじゃないか？

僕の事、愛してるだろ？」

彩香「止めて下さい。私は、林課長の腕の中で

喘いだ事などありません。愛してもいません。

私が、愛しているのは、世界でただ一人

藤堂真だけです。変なこと言わないで下さい。」

彩香は、ポロポロ涙を流していた。

専務「林君、君思い違いをしているんだよ？

妄想だろ？彩香は、君に抱かれたりしない。

彩香を抱けるのは、後にも先にも私だけだ。

変な妄想は止めなさい。それから、私の恋人を

下の名前で呼び捨てにしないでくれ！」

林課長「そんな嘘だ！嘘だと言ってくれ？

あんなに愛し合ったじゃないか？

いつも、愛しい人を見るような目で

見つめてくれてただろ？」