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第5章 いよいよ本当に出張です。バカカップル暫しのお別れ

真は、真剣な顔をして、話続けた。

「小さなアパートで

俺の所に来るまで、一人で暮らしてた。

どれだけ心細かったんだろう？

考えただけで泣きそうになる。

母親に、自分の容姿の事で、バカにされ

まるで、価値のない人間であるかのような

言われ方をされていた。

俺が気づかなかったら、

せっかくの才能を無駄にするところだったよ。

彩香には、才能があるんだ。

それを諦めなくちゃいけないほどのダメージを

母親に与えられた。自分を卑下し、

自信が持てなくて、ひっそり生きていた。

俺が、光の当たる場所に連れ出した。

彼女には、その資格が有ると思うんだ。

誰にも愛してもらえない。愛される資格がない。

彩香は、ずっとそう思って生きてきたんだ。

一生一人で生きていく覚悟をしたていたんだ。

だから、俺が何度も『愛してる』と言っても

信じてはくれなかった。

やっと信じ合えるようになったんだ。

だから、たった一日会えないだけで、

寂しいと思うんだよ。不安なんだよ。

彩香を不安にさせてる。それが一番辛いんだ。」