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第27章 林を追い詰める為に

「分かってるよ。彩香ちゃんを大切にな

じゃあ行くわ。おやすみ」

「聖夜、ありがとう。おやすみ」

聖夜は、帰っていった。

「彩香ぁ～、聖夜帰ったよ。」話しかけながら

リビングに戻った。

彩香にはその声が聞こえてなかったようだった。

どこか遠くを見つめて、ボーッとしていた。

直ぐそばまで来ているのに、

真の存在を分かっていないくらい

心がここになかった。

彩香が、本当にいなくなるような気がして

怖くなった真は、彩香を強く、強く抱き締めた。

「真？どうしたの？聖夜さん帰ったの？」

「帰ったよ。彩香、俺のこと忘れるなよ。

ひとりで、考えるなよ。」

「真の事を忘れるはず無いでしょ？

一緒にお風呂入ろうよ。彩香、臭くない？」

「臭くないよ。お風呂、お湯入れるね。

聖夜に釘刺されたよ。」