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第33章 彩香、真実を聞かされる

医師「彩香さん、気分はいかがですか？」

彩香「寝たので、スッキリしています。」

「何か思い出しましたか？」

「いえ、何も変わっていません。」

「沢山検査をしていただきましたが、

これといって、何もありませんでした。

やはり、心の問題だと考えます。

昨日までの事、聞きたいですか？」

「･･･聞きたいです。それを聞いたら

思い出す事ができますか？」

「それは、分かりません。しかし、

あなたの記憶は、昨日の出来事が、

関わっていると考えます。心のどこかで

忘れてしまいたかったのかも知れませんね？」

「私は、専務の事を思い出したいです。

沢山愛してもらったみたいなんですけど、

全然覚えていません。

でも、専務に抱き締められると

安心するんです。それが、

愛し合っているからなのか？何なのか？

知りたいと思います。」