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梅の湯物語
第12章 あとがき

ここまで馬鹿馬鹿しいお話しにお付き合い頂きありがとうございました。

ちゃんと作品になるとは書いた自分がビックリです。
楽しかったです。

今回初めて“妄想エロ”に挑戦してみました。
どうですか?
どんな想像しましたか?
あなたのオカズになれていれば大成功です。

一般的な「官能」とは少し違うかと思いますが、縁側で一服するようにホッと出来る、思わず口許に手をやってププっと笑ってしまうような作品であれば嬉しいです。


第9章「梅の湯のお梅さんになったわけ」
これを入れるかどうか悩みました。

でも昨今の世界情勢を鑑み、結局悲しむのは力のない庶民だということを忘れてはいけないのでは?と入れてみました。
私の祖母は夕焼けが嫌いでした。あの日の東京の空を思い出すから。死ぬまで夕焼けが見られない、克服など出来ない出来事が戦争です。

ちょっと方向性が変わってしまいますが
そんな風刺を入れてもアリな作品かなと。


「ちゃんとしてなきゃダメ」な今の日本に「ちゃんとしてなくていいじゃねぇか」と言えるのが梅之木町。

実はこれ「顧みすれば」の王にも似たような台詞を言わせています。
“正しきことが善なのか
 悪きことが本当に悪なのか”
いろんなものを背負っている強者でなければ言えない台詞。“清濁を飲んで”こそ真の権力者となり得る。
これを言わせたくて王と王子を登場させたのです。
“王子さまが出ればいいんでしょ”なんて安直なもんじゃないのよ、実は。

弱者が強い今の日本。
“真実を見極める目”を持たなければ真の悪人に食われてしまいますぞ。チョイなチョイなと片目をつぶって真実を見てみなさいな。アホなふりして賢く生きなされ。

世の常識などコロリコロリと変わるもの。
そんなものに踊らされて自分を卑下しなさんな。



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