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第4章 再会

ﾗﾌﾞｿﾝｸﾞを歌いながら、何となく客席に瞳を向けると、ｽﾀｲﾙの良い大人な雰囲気のｶｯﾌﾟﾙが瞳に入る。

そのｶｯﾌﾟﾙの男の人を見て、私は息が止まりそうになった。


ｸﾞﾚｰ色の長めの髪。

そしてあの紅い瞳。


間違いない。

海で出逢った人。

ずっと探していたあの人が今、同じ場所にいる！

やっとやっと逢えた！！

やっぱり幻なんかではなかったんだ！


私は嬉しい気持ちを必死に抑えて、最後までﾗｲﾌﾞを続けた。

ﾗｲﾌﾞが終わったら、ちゃんと声を掛けよう。

後悔しないように、ちゃんと…。