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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第6章 昼と夜
「んっ…あっ…。」
「何だ?こんな事でも感じているのか?敏感な体も悪くないな。」
紫艶の形の整った唇が、私の耳に近づいて、紫艶の冷たい吐息が私の耳を刺激する。
紫艶の顔が近くにあるから、ドキドキが止まらないよー。
こんな事でドキドキしてるなんて、恥ずかしいな…。
さっき紫艶に抱かれていた女性みたいに、もっと大胆に紫艶を誘えたらいいのに…。
紫艶の唇が、そのまま私の耳を挟んで舐めていく。
「あぁ…紫艶…やめて…。」
このまま流されてしまいそうで、かろうじて残る理性の中、私は紫艶の体をソッと押した。
「俺から逃げられると思っているのか?お前だって、そのつもりで、ここへ来たのだろ?」
そのつもり…って?
私はただ、貴方に会いたくて来ただけなのに…。
ずっとずっと、貴方を探していただけなのに…。
やっと貴方を見つけたのに…。