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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第6章 昼と夜
紫艶の甘い甘い誘惑に、私は完全に流されていた。
これから、この恋がどうなるかは、結論が見えているのに、私は紫艶を諦める事が出来なかった。
「紫艶…私は貴方が好き。」
「いい子だ。可愛い詩音莉。今夜はお前に、極上の快感を与えてやろう。」
腕の中で小さな声で呟いた私に、紫艶が甘い偽りの愛をくれる。
体を離した私を見つめる紫艶の紅い瞳。
そこには完全に紫艶に捕らわれ、紫艶に魅了された私の姿が映っていた。
私の顎を紫艶の細い指が捕らえると、紫艶の唇が私の唇に優しく触れた。
その唇は手と同じくらい冷たかったけど、私の体はどんどん熱を帯びていった。
紫艶との初めての夜に、心踊らせながら、私は紫艶からのキスに溺れていった。