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甘い時間は2人きりで
第22章 犯人
それから毎日、美咲や同僚がお見舞いに来てくれているが、1人になると恐怖から震えが止まらなくなる。
それに、夜中に何度もあの人に追いかけられる夢を見てしまい、寝付けなくなってしまった。
そのことを心療内科の先生に相談すると、少量の睡眠薬を処方してくれた。
「まだ犯人が捕まっていない不安と、理不尽な暴力に晒されて、心に大きなダメージを負ったのかも知れません」
「どうしたら…」
「今は出来るだけ身近な人に傍にいてもらって下さい。お話されるだけで、少し楽になるのであれば、誰かに話して見るのもいいでしょう。後は…自分の趣味に没頭するとか…」
「趣味…」
ーーーーーーー
「ね、今の山岡くん、凄いオスの顔してなかった?」
「お、オス…?」
Blue EyesのライブDVD鑑賞中、美咲は春人のエロカッコいいシーンを見つけては、一時停止で私に解説してくる。
「そう、獲物を狙うような流し目と、半開きの唇でいやらしく誘ってる、もう色気ダダ漏れの狼だよー!普段は可愛い子犬系のくせにー!!」