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愛されたくて ~わたしってイケナイ人妻ですか?~
第3章 結婚生活
翌日、私はマイページを見て驚いた。
たくさんのメッセージが届いている!
たった1日で?
ネット初心者だった私は
全部のメッセージに返信しなくてはいけないと思い
ひたすら返事を書き込んでいった。
主人の暴力
可愛い娘がいること
パートで働いていることなど
ほんの他愛ない世間話ばかり。
嫁いできた知らない土地で
愚痴をこぼせる友達もいなかった私には
そんな些細なことさえ楽しかった。
こんな小さな携帯の中に
たくさんの友達がいる。
そんなふうに思えて
時間のある時は
メッセージのやり取りに没頭していった。
たくさんの人とメッセージを交わしていくうちに
誰とどんな話をしていたのか混乱するようになった。
そもそも全員に返信するということが無謀であり
そんなことが長く続けられる筈もない。
そのうち私はほんの数人の
気が合う人だけとの会話を楽しむようになっていった。
返事をくれた男達の下心に気付くのは
まだずっと先のこと――。
この頃の私は
心地よいセリフに胸をときめかせながら
擬似恋愛を楽しんでいただけだったのだから……。