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人魚島
第5章 夏祭り
『やぁ、ハハハ…明さん久しぶりだね、約3ヶ月振りかな?ちょっと痩せた?』
『いや、変わらん相変わらず92㎏でか物や』
ドカッと卓袱台の上座に座る明さん。
上座は今まで空いていて、僕すら座る事を当然ながら禁じられていた。
『蝶鮫釣れたけん、昼飯に出したるわ』
『俺は仕事があるから朝飯貰ったらおいとまするよ』
早坂先生が早速煙草に火を付けながらニヤリとする。
『硬い事言うなよ?どうせ暇なんだろ?』
キャメルの箱から一本取り出しながら続いてニヤリとする明さん。
『いや、若林さんちの夏帆ちゃんが産気付いたらしいから、往診に行くよ、まだ産まれ無いと思うけど』
『はッ、懐かしいな、おい三咲』
『はいはい?なぁに?』
ニヤニヤしながら三咲さんが振り返る。
『咲子のアルバムあるやろ?取って来いや』
『産まれた時からのやつ?』
『せや、この春樹とか言う坊主に見せたるんや』
咲子の幼少期…興味があった。
『ほな、待っとき』
三咲さんが居間から出て行く。
咲子は割烹着姿で台所に立っていた。
明さんと早坂先生の煙草の副流煙が扇風機に靡いていた。
『持って来たけん』
三咲さんが大量のアルバム両手に居間に戻って来た。
『ほら、これが2847グラムの咲子だ』
湯船に浸からされた咲子が写っていた。
顔なんかクシャクシャの梅干しみたいだ。
『梅干しみたい』
僕が感想を述べると三咲さんが『赤子なんかみなそうや』と笑う。
美しい若い女性が割烹着姿で咲子を抱えていた。
『これが郁子さん?』
僕が顔を上げると三咲さんが『せや、懐かしいなぁ』とページを捲った。
お宮参りらしい咲子が写っていた。
『出来たよ…って…あッ!あッ!何見せてんのッ!は、恥ずかしいがなッ!』
咲子がスクランブルエッグを配膳しながら顔を赤らめ三咲さんを軽く睨んだ。
『減るもんちゃうし春樹くん相手やん?何が一体恥ずかしいんや?』
『ハルキやから恥ずかしいのぅッ!』
可愛らしく頬を膨らませ卓袱台を叩く咲子。
『可愛いですね』
僕は思わず咲子のアルバムに食い入る様に入り込み、咲子の写真を撫でた。
『自慢の娘やけん』
明さんがキャメルを吸いながら頷く。
『おい、三咲ぃ、おるかぁ?』
不意に玄関から蓮さんの酔った声がした。
『なんや朝から客多いな、なんや?蓮?』
『いや、変わらん相変わらず92㎏でか物や』
ドカッと卓袱台の上座に座る明さん。
上座は今まで空いていて、僕すら座る事を当然ながら禁じられていた。
『蝶鮫釣れたけん、昼飯に出したるわ』
『俺は仕事があるから朝飯貰ったらおいとまするよ』
早坂先生が早速煙草に火を付けながらニヤリとする。
『硬い事言うなよ?どうせ暇なんだろ?』
キャメルの箱から一本取り出しながら続いてニヤリとする明さん。
『いや、若林さんちの夏帆ちゃんが産気付いたらしいから、往診に行くよ、まだ産まれ無いと思うけど』
『はッ、懐かしいな、おい三咲』
『はいはい?なぁに?』
ニヤニヤしながら三咲さんが振り返る。
『咲子のアルバムあるやろ?取って来いや』
『産まれた時からのやつ?』
『せや、この春樹とか言う坊主に見せたるんや』
咲子の幼少期…興味があった。
『ほな、待っとき』
三咲さんが居間から出て行く。
咲子は割烹着姿で台所に立っていた。
明さんと早坂先生の煙草の副流煙が扇風機に靡いていた。
『持って来たけん』
三咲さんが大量のアルバム両手に居間に戻って来た。
『ほら、これが2847グラムの咲子だ』
湯船に浸からされた咲子が写っていた。
顔なんかクシャクシャの梅干しみたいだ。
『梅干しみたい』
僕が感想を述べると三咲さんが『赤子なんかみなそうや』と笑う。
美しい若い女性が割烹着姿で咲子を抱えていた。
『これが郁子さん?』
僕が顔を上げると三咲さんが『せや、懐かしいなぁ』とページを捲った。
お宮参りらしい咲子が写っていた。
『出来たよ…って…あッ!あッ!何見せてんのッ!は、恥ずかしいがなッ!』
咲子がスクランブルエッグを配膳しながら顔を赤らめ三咲さんを軽く睨んだ。
『減るもんちゃうし春樹くん相手やん?何が一体恥ずかしいんや?』
『ハルキやから恥ずかしいのぅッ!』
可愛らしく頬を膨らませ卓袱台を叩く咲子。
『可愛いですね』
僕は思わず咲子のアルバムに食い入る様に入り込み、咲子の写真を撫でた。
『自慢の娘やけん』
明さんがキャメルを吸いながら頷く。
『おい、三咲ぃ、おるかぁ?』
不意に玄関から蓮さんの酔った声がした。
『なんや朝から客多いな、なんや?蓮?』