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溶かされてみる?
第14章 隠された過去

女なんてみんな同じだった。
好き好きと俺に寄ってくる女は、何か下心があってくるやつばかりで。
気づけば俺は、そんな奴らを食っては捨てていた。
初めから好きなんて気持ちがないくせに、ちょっと優しくすればころっと落ちて甘えるような声を出してくる。
初めは好きなんて気持ちを信じてた時もあった。
けど、俺にとってその感情は偽りだと思い知らされた。
小さい頃から、俺の母さんはいつも違う男の家にふらふらといっていた。
とっくに俺の父さんとは離婚していたらしく、俺は父さんの顔を知らない。
まだ幼い俺は母さんがなにしているかもわからないで、ただ母さんの帰りを待つ。
帰ってきたと思ったらいつも機嫌が悪く、お酒を飲みながら俺に当たる。
子供なんていらなかった。お前なんていらなかった。お前がいるからまた失敗した。
俺は母さんに拒絶された。
確かな愛など感じないまま時間だけが過ぎていった。
そんな俺はあの時ちょうどみんなと出会い、誠司さんがその状況を見かねて、俺をシェアハウスに連れてきてくれた。
みんながいた、楽しかった、暖かかった。

