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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男

遠哉とご飯を食べに行って、言いたい愚痴を言い散らすだけ言って出た後から俺は遠哉とは絡まなくなった。
卒業後、本来の希望とは違ったが、昔から話を書くのが好きでたまたま出したコンクールで優秀賞を受賞し、そのまま作家としてデビューすることになった。
それからというもの俺は絶好調で、小説をなどもたくさん出し数々の賞も受賞し、一躍ベストセラー作家として有名になった。
小説のドラマ化の影響で、テレビに出ることや雑誌に取り上げられたりすることが多くなった。
俺は…遠哉を超えたかもしれない。
ふと昔の友人…宿敵を思い出しながらそんなことを思う。
仕事の依頼で、就職説明会という名のまあ名を売る活動というか、そんな名目で地域の高校から依頼が来たらしい。
もともと乗り気ではなかったがマネージャーも珍しく推してくることもあって、講師として出向いた。
高校に出向き、いろんな講師の人が就職説明をする中で、ふと目の前を通った女の子に俺は目を引かれた。
呼び止めて話をするうちに、その女の子の口から遠哉の名前が出た。
こんな偶然があるのだろうか。
むしろもうこれは必然だったのかもしれない。
俺は昔に遠哉からきいたその女の子の名前を覚えていたため、聞くとびっくりしたような顔をしていた。
少し最近マンネリ化していた俺。
そんな中でいつしかのあいつに抱いていた復讐心が湧き上がった。
やっと…俺はあいつにもおんなじ気持ちを味あわせてやれることができる。
そう思い、その女の子…恋ちゃんを俺の陰謀に引き込んだ。

