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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第6章 喫茶「和らぎ」
「ブルマン追加ね…」
しょうがないと思いつつ、ポケットから伝票を取り出すと
「やっぱ帰る……」
下を向いたままそう呟いた。
「今日何時まで?ご飯作っとくから…」
「定時だよ」
「わかった。ケーキ、テイクアウトできるよね?」
水を入れに行ったわりに話し込むこちらにマスター達の視線が飛んでくる。
夏希ちゃんは視線を気にしながら追加を頼んでその場を誤魔化そうとしてくれていた。
「好きなのテキトーに注文で書いて、お金出すから」
「オケ」
頼んだ品を包むと夏希ちゃんはレジにくる。
本物の藤沢聖夜を間近で凝視する春姉。さすがに本物に圧倒されたせいか、さっきまで煩かった春姉は静かだ。
お会計を済ませケーキを手にすると夏希ちゃんは言った。
「じゃあ待ってるから…」
「──…っ…」
はっ!?
何言い出すの夏希ちゃんっ!?
去り際に一言放った夏希ちゃんに皆が目を見開く。
夏希ちゃんは振り返ると高田さんに視線を流して立ち去っていった。
「……なに?今の伝言のような言葉?…」
「俺──…睨まれた気がしたけど…」
「すごいな晶…」
口々に皆が呟く…
「な、何言ってんのみんなってばっ!?あはっ」
誤魔化しようのない夏希ちゃんの捨て台詞に阿波おどりするしか術はなし──
興奮しはじめた春姉に追及されながら、苦しい言い訳を延々とあたしは繰り返していた──。