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悠一郎の独り言
第21章 2017年12月05日(火)00:42

「そろそろ…帰りましょうか…」

沙羅さんの言葉に顔をあげると、困ったような寂しそうな表情をしていました。
何か失礼なことをしたのでしょうか?
何がなんだかわかりません。
だけど、あんな表情をさせてしまったと後悔ばかりです。
沙羅さんを送る間も会話はありません。
先ほどまで楽しかった時間も、重苦しい時間へと変わってしまったんです。
全て私が悪いのです。
分かってます。
もう少しスマートに話を出来たら、「きれいですね」の後にもっと何か言えてたら…たらればですがそればかりが頭の中をめぐります。

「今日はありがとうございました…楽しかったです」

その言葉を聞いても、表情は変わりません。
本当に楽しかったと思ってはくれてないのだろうと分かってしまいます。
気を使ってくれてるだけなのです…

「こちらこそ…楽しかったです…では…おやすみなさい」

もう、何を話したらいいのか分からず…そのまま帰ってきてしまいました。
とても楽しみにしていた沙羅さんとの屋台。
私が不甲斐ないばかりに台無しにしてしまいました。
もう、こんな私とでかけたいとは思わないかもしれません。
それどころか、会いたくない…と思ったかもしれません。
元々…あんな良い子が私みたいなおじさんを相手してくれてるのが不思議だったんです。
そう…
自分の身の丈にあったつきあいじゃないから、こんなことになったんです。

はぁ…今日は寝れそうにありません。
自己嫌悪に陥って…グダグダと悩むのです……
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