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わざとの嫉妬、それからの・・・
第2章 前段階 第一弾
その氷のように冷たかった眼差しが、木戸から見られていることに気づくと、とたんに目じりが弛んで優しい笑みを浮かべてなんとウインクまでしてきた。

それを見て、なんだか怖いなと思った。

そして目を外してまた淑江との食事タイムに戻るが、心のどこかはまだ亜紀子に見られているのかなと気持ちにかゆい疼きを覚えた。

そして亜紀子の彼氏が戻ってくるシルエットが視界の中に見えると、またそちらに目をやる。

やや正面から見えた男の顔も普通で別段のいい男でもなく、(まぁ、あんなもんか)と心は落ち着き、その男が横向きになったのでもう見るのをやめた。

それからも二つのテーブルで同時進行で食事は続き、メイン・ディッシュを取り終えたところで亜紀子が相方の腕を軽くタッチした後で椅子から立ち上がるのが見えた。
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