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第9章 中華店でのワイセツ

思いもしない内明け話に男は「エ～～ッ！？」と目を見開いた。

「もちろん私は断ったわよ。『そんな気はありません』て。だって、本当に無いもん。結婚なんてコリゴリ」

そんなことを、あっけらかんと明るく話す女を見ながら、それを一大決心をして話したであろう、あの紳士的な彼氏の心情を慮ると、木戸はその彼氏に同情して心の中でお悔やみを申し上げた。

「じゃあ、もしかして別れたの？」

イエスという返事をどこか期待して、男は浮き立つ気持ちで聞いてみた。

「う～ん、でもないのよね。連絡も来るし、会ってもいるの。まぁ、もともとそんなに回数は多くなかったんだけど」

その返事に晴れた男の心がまた曇ってしまった。