この作品は18歳未満閲覧禁止です
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第11章 満月~あなたのいない世界~
これで、可哀想に賢は余計に交わりに恐怖と嫌悪を抱くようになるだろう。すべては嫉妬に駆られて賢を手籠めのように抱いた自分のせいだ。賢があの男の名を呼んだのも、自分が賢を追いつめたからだ。追いつめてはいけないと思いながら、嫉妬のあまり我を忘れた。
破瓜した瞬間に意識を失ったなんて、どれほどの苦痛と痛みを自分は賢に与えたのだろう。それでなくても、侍医の許可が出たばかりだったのに。可哀想なことをしてしまった。