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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第12章 愛の代償
 この国から苦しむ民を、民の怨嗟の声を少しでも減らすことこそが王たる我が身の務めではないか。この頃、王はそんなことを考えるようになった。



 二ヶ月ほど前、王は賢に簪を贈ろうとしたことがあった。その時、賢は言った。





―嘉礼を挙げてから、殿下(チヨナー)は僕に数え切れないほどの宝飾品や衣装を下されたが、本当にそのようなものが必要なのかな? 一事が万事だ。国王がこの有り様なのだから、貴族たちが同じことをするのも当たり前。王族も貴族も質素倹約に徹すれば、あそこまで民を苦しめずとも済むのではないかと僕は考えるけどね。
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