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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第12章 愛の代償
 王が賢の許に急いでいたのとほぼ同じ時刻、王妃の居室に続く廊下を二人の女官が静々と歩いていた。二人はそれぞれ小卓を捧げ持っており、眼にも美しい色とりどりの干菓子や急須、湯飲みなどが載っている。





 と、後方の女官の背後に何者かが脚音もなく忍び寄った。その曲者が女官の首筋に手刀を喰らわせると、女官は呆気なく昏倒した。曲者は難なく倒れかかる女官を抱き止め、その場に転がした。
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