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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第16章 第五話【梔花哀憐~くちなしの花咲く、その朝に~】
『梔花哀憐(しかあいれん)』
☆「私がもし、あなたと共に生きることを許される身ならば、内官になどならず、あなたを真っ先に迎えにいったことでしょう。
さりながら、私とあなたは結ばれてはいけない運命なのです」
最愛の女性を生命を賭けて守り、散っていった内官ジュチの、
まだ照賢王妃に出逢う前の秘められたもう一つの恋の物語り。
*******************************************
―知らなかった、俺に妹がいたなんて―。
高麗時代、双子は忌むべきものとされ、生まれれば一族に禍が及ぶとされていた。
そんな頃、市井の貧しい若い夫婦に双子が生まれた。
絶望と哀しみの末、若い父親は苦渋の選択をした。
一人を亡くなったことにして、一人だけを我が子として育てることにしたのだ。
一人息子として育った少年はある日、美しい貴族の令嬢とめぐり逢った。
やがて芽生えた幼い恋。
だが、身分違いという障害だけではなく、二人の間には更に越えることのできない壁があったのだ―。
やがて年月が流れ、大人になった二人が再会したのは王宮だった。
美しい女性となった彼女は、皮肉にも人妻となっていた。
しかも、彼女の良人は国王の叔父という高位の王族であり、評判の美男ながら、また女好きの放蕩者としても
有名な男。
11歳も年上、しかも女好きの良人には放置され、孤独な結婚生活を送る想い人の姿に、
内官となった彼は心を痛める。
王族の妻と国王に仕える宦官として再会した二人は、、、
☆「私がもし、あなたと共に生きることを許される身ならば、内官になどならず、あなたを真っ先に迎えにいったことでしょう。
さりながら、私とあなたは結ばれてはいけない運命なのです」
最愛の女性を生命を賭けて守り、散っていった内官ジュチの、
まだ照賢王妃に出逢う前の秘められたもう一つの恋の物語り。
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―知らなかった、俺に妹がいたなんて―。
高麗時代、双子は忌むべきものとされ、生まれれば一族に禍が及ぶとされていた。
そんな頃、市井の貧しい若い夫婦に双子が生まれた。
絶望と哀しみの末、若い父親は苦渋の選択をした。
一人を亡くなったことにして、一人だけを我が子として育てることにしたのだ。
一人息子として育った少年はある日、美しい貴族の令嬢とめぐり逢った。
やがて芽生えた幼い恋。
だが、身分違いという障害だけではなく、二人の間には更に越えることのできない壁があったのだ―。
やがて年月が流れ、大人になった二人が再会したのは王宮だった。
美しい女性となった彼女は、皮肉にも人妻となっていた。
しかも、彼女の良人は国王の叔父という高位の王族であり、評判の美男ながら、また女好きの放蕩者としても
有名な男。
11歳も年上、しかも女好きの良人には放置され、孤独な結婚生活を送る想い人の姿に、
内官となった彼は心を痛める。
王族の妻と国王に仕える宦官として再会した二人は、、、