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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第17章 出逢い~偶然は必然~
周緻がここで息をついた。
「お前は真実を知って、親父さんやお袋さんを今更、他人と思えるか?」
ジュチはかすかに首を振った。
周緻が優しい笑みを浮かべた。
「なら、それで良いじゃないか。お前には誰よりも大切な両親がいる。血の繋がりがなくても、お前を大切に育ててくれた立派な人たちだ。その人たちのことを信じられなくて、どうする? 大切なのは真実ではなくて、お前がその人たちを両親と思うことができるかどうかだろ」