この作品は18歳未満閲覧禁止です
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第19章 再会の瞬間(とき)~月日は流れ流れて~
何と返答して良いものか判らない。自分が人眼を惹くほど美しいとは思えないし、尚宮の過ぎたお世辞だとは判っていた。が、李家の令嬢として深窓で大切に育てられ、十一歳の幼さで王族に嫁したせいか、ジュチは歳の近い友達と間近に接する機会も殆どなく過ごしてきた。
そのため、我が身がどれほどの美貌かをまったく認識していない。自分の美しさを自覚しないその清純さもまたジュチの魅力の一つではあったのだが―。