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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第19章 再会の瞬間(とき)~月日は流れ流れて~
これには、王は微笑を浮かべた。
「夫婦間のことは、他人には判らぬものだ。ゆえに朕が余計な口出しはできぬ。さりながら、光興君妃よ、そなたがあの者の側からいなくなれば、あの者は更に奈落へ―堕ちるところまで堕ちてゆくだろう。今日、朕がそなたに頼みたかったのは、従兄をこれから先もよろしく頼むということと、後は出来得る限り、色町には行かせないようにして欲しいということだ。難しい頼みだとは判っているが」