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第20章 恋情～切なくて逢いたくて～

　その一点を除けば、国王とジュチの考えはほぼ一致していた。王承は見かけどおりの暗愚で凡庸な男ではない。何かが彼をして奈落の底へと追い立てている。その原因が判れば、良人を絶望の日々から救うことができるのに、ジュチには知る手立てがない。





　相も変わらず王承は三日から数日に一度は色町へと繰り出している。流石に以前のように流連（いつづけ）はしなかったけれど、昨夜はついに屋敷に戻ってさえこなかった。