この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第20章 恋情~切なくて逢いたくて~
そのときのことを思い出しているのか、王承も罰の悪そうな顔をしている。
「あの時、私はそなたに恋をしたのだ。十一歳のそなたの凜とした美しさを見て恋に落ちた。さりながら、年端のゆかぬ幼い妻にひとめ惚れしたなどとは到底自分でも認められず、大人げないふるまいを重ねてきてしまった。まだ子どものそなたを抱こうとして拒絶されたのも考えてみれば致し方なきことだ。あの時、何故、せめて数年、そなたの成長が待てなかったのか。何度悔いたかしれない」
「あの時、私はそなたに恋をしたのだ。十一歳のそなたの凜とした美しさを見て恋に落ちた。さりながら、年端のゆかぬ幼い妻にひとめ惚れしたなどとは到底自分でも認められず、大人げないふるまいを重ねてきてしまった。まだ子どものそなたを抱こうとして拒絶されたのも考えてみれば致し方なきことだ。あの時、何故、せめて数年、そなたの成長が待てなかったのか。何度悔いたかしれない」