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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第23章 落城の夜
 フィメリアが頷くと、讃はまた焚き火の方に向かって歩いていった。彼女は慌てて衣服を身に付け、彼が置いていった懐剣を貫筒衣の上から結んだ帯に差した。どうやら、懐剣の〝秘密〟は彼に気付かれなかったようである。





 更にそれから幾ばくかの刻が流れた。その時、焚き火の側で讃はまたうたた寝をしているようであった。フィメリアは静かに立ち上がり、彼の寝顔を見つめた。
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