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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第24章 後宮という名の檻
 讃がフと乾いた笑いを零す。


「なるほど、そなたの応えはよく判った。ならば、俺も遠慮はしない」


 次の瞬間、フィメリアは何が起こったのか判らなかった。正気に戻ったときには、逞しい男の腕に細腕を掴まれてねじ上げられていた。


「痛―」



 あまりの激痛に呻いた彼女の手から、懐剣が落ちた。
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