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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第25章 熱砂の愛
母は元々、先々代の順恭王の第一王子として育てられたのだ。元国から迎えた王妃、つまり讃には祖母に当たる女性が出産後亡くなり、愛妻家の順恭王は二度と妻を娶る気はなく、やむなく生まれた王女を王子として育てた。
だが、順恭王は三十九歳という若さで亡くなってしまった。一度は王太子となった母が王子ではなく王女であると発覚、母は廃位され本来の王女の身分となり、やがて従弟であった陽寧君の熱心な求婚を受けて結婚した。容寧君は順恭王の死と同時に即位し、武烈王となった。その武烈王が讃の父だ。
だが、順恭王は三十九歳という若さで亡くなってしまった。一度は王太子となった母が王子ではなく王女であると発覚、母は廃位され本来の王女の身分となり、やがて従弟であった陽寧君の熱心な求婚を受けて結婚した。容寧君は順恭王の死と同時に即位し、武烈王となった。その武烈王が讃の父だ。