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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第27章 高麗の夜明け
「そろそろ暗くなって参りましたので、灯りを入れましょうか?」



 花羅が伺いを立てると、フィメリアは長い物想いから我が身を解き放った。


「そうね、お願い」




 花羅はつい先頃まで側仕えを務めていた世羅の妹である。世羅は三人姉妹の長女で、花羅は末妹だ。二番目の娘は既に他家に嫁いでいる。花羅はフィメリアより一つ下の十六歳だった。
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