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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第27章 高麗の夜明け
「あの時、我が国の夜明けをいつか見せてやろうと言った」



 〝あの時〟というのがフィメリアが讃の正体を知ったその瞬間だとはすぐに判った。



「殿下、高麗の夜明けも美しいものですね。これからの生涯はこの国を祖国と思って、殿下のお傍で生きてゆきます」




 ひと月後、高麗王こと王讃と夏陽国のフィメリア姫の婚儀が行われる。
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