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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第4章 逃亡
 門を守る役人と隊商の者がやり取りしている様子が伝わってくる。



「フム、元に渡る隊商か。して、その荷は何だ?」


 今度は誰何(すいか)の声がはっきりと聞き取れた。それに対し、副行首の声が聞こえる。




「元では珍しい高麗の香木、更には絹布、上質の紙などにございます」
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