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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第6章 二人だけの祝言と涙の別離
 王がまた口の端を歪める。笑っているつもりなのだろうが、何という陰惨な微笑だろう。なまじ端正な顔立ちをしているだけに、余計に凄惨な雰囲気が漂っている。






 乾は、こんな笑い方をしていただろうか。ふと、そんな想いがちらりと脳裡をよぎった。冷たい声、表情のどれ一つ取っても、実の兄弟のように無邪気に戯れていた頃の面影はなかった。
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