この作品は18歳未満閲覧禁止です
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第7章 対決
それに、王はあの忌々しい宦官―ジュチについてはいまだに妬心を棄て切れていない。賢が清らかな身体であったことで、あの男が賢を抱いていないことは判った。しかし、男女の繋がりは身体の結びつきだけではない。
時には身体よりも心の結びつきの方がより重要であり、賢とあの男の場合、精神的繋がりが深かった分、余計に二人の絆を断ち切るのは難しいといえた。宦官が既にこの世の者でなくなった今でさえ、王はあの男の亡霊に烈しい嫉妬と憎しみを抱いている。