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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第9章 未練
 王は急に恥ずかしくなり、頬に血が上るのが自分でも厭になるくらい判った。わざとらしい咳払いをし、また踵を返し今度はもどかしいくらい速度を落として歩き始めた。







 その尚宮の言葉を鵜呑みにしたわけではなかったが、それでも賢が少しは歓んでくれるのではないかと思っていた。その我が身の読みの甘さをこの直後、王は思い知らされることになる。
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