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第9章 未練

だが、父上は亡くなられた母上を愛していたから、何でも元風にすることが母上の供養に―魂を慰めることになると信じ込んでおいでだった。それを息子として諫めなかった僕にも非がある。そんな僕を廷臣たちが王太子にふさわしくないと思ったとしても、仕方ない」



　宗俊は嘆息混じりに言った。





「まさか、世子邸下がそのようなことをお考えであったとは露ほども知りませんでした」