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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
 この簪をくれた時、ジュチは言った。





―昼と夜ではまったく色が違う、同じ石でありながら二つの顔を持つ不思議な石だと店主が話していました。だから、貴重なものなのでしょう。この蒼く輝く石を見た瞬間、賢華さまの顔が鮮やかに浮かびました。この簪の持ち主は私には、あなたさましか考えられません。賢華さまがおいやでなければ、あなたが持っていて下さい。
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