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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
けれど、蜜月を共に過ごした年月の長さで、愛の深さは測れはしない。ジュチは賢のすべてであった。男でもなく女でもない半端者だと自らを蔑んできたこの身を彼は丸ごと受け容れて愛してくれた。
―あなたは変わらなくて良い。そのままの賢華さまを私はお慕いしたのですから。
何度もそう言って力づけてくれたことが、賢に生きる勇気と力を与えたのだ。賢は女の身体を持ちながら、心はいまだに男のそれに近い。身体は完全に女性となり、妊娠出産ですら可能だといわれるほど成熟した。
―あなたは変わらなくて良い。そのままの賢華さまを私はお慕いしたのですから。
何度もそう言って力づけてくれたことが、賢に生きる勇気と力を与えたのだ。賢は女の身体を持ちながら、心はいまだに男のそれに近い。身体は完全に女性となり、妊娠出産ですら可能だといわれるほど成熟した。