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第10章 愛縁

　彼は複雑そうな表情で賢を見つめていたかと思うと、フと乾いた笑いを零した。






「丞相どもを断罪すべきか、それとも感謝すべきか。さしもの俺も判断がつかないな。大切なそなたを騙して媚薬など飲ませた。あまつさえ眠っている間に薄物の夜着に着替えさせ、王への貢ぎ物よろしくここに運んできた。その罪は許しがたいが、こんなに魅力的なそなたを見られたのは、あやつらのお陰だ」