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快楽の果てにあるもの
第3章 彼の指

キスをした瞬間の彼の目が頭から離れない。
何度も思い出しては指で唇をなぞる。
それから彼は何度か店に来たけど、特にあれ以来、進展はなかった。
ただ私の方が彼を好きになっていってるのは事実だった。
ある雨の週末。彼から電話が。
『もしもし、迎えきて。』
彼のアパートへ行くと既に外で待ってた。
「ごめんなさい💦濡れちゃいましたね」
『イヤ、大丈夫や。今出たとこやから』
と優しく微笑んだ。
店では何ら変わらない時間が過ぎる。
『そろそろ帰るかな…。』
と私を見つめニヤリと笑う。
え?なんでニヤリ?
「わかりました。送りますね。」
車に乗り、走らせる。
しばらく走った所、何も無い暗がりの場所に差し掛かる
『あ、』
「え?何?」
『ちょっと止めて。』「はい。」
路肩に車を止めた。

