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臆病なシンデレラ~アラサー女子。私の彼氏は17歳~
第2章 涙の理由(わけ)
何と形容したら良いのだろう。妖艶な美女が尚吾の側に立っていた。腰まで届く漆黒の髪は緩くウエーブして流れ、細く形の良い眉、アーモンドのような双眸は生き生きと輝いている。恐らく化粧気はないのだろうが、ノーメー―クでこれだけ美しいのなら、相当の美女だ。
早苗は見たくないものを見た。ゴージャスな美女は白いガウンを素肌に纏い、長い髪は濡れていた。尚吾もまたおそろいのガウンで、長めの前髪から滴が落ちている。