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この前、人を拾いました
第2章 ①―1 拾うがいい!


「さぁ!じゃあ帰ろう!」



イケメンくんは勢いよく私を放すと、今度は私の手を掴んでずかずかと進み出した。




「え、あ…」



もう色々とこの人の動きについていくのが大変だった。


っていうか、

この人、

私のことひっぱってるけど、うちへの道まで知ってるわけ?


そんなことを思った瞬間だった。




いきなり、急ブレーキをしたイケメンくんに私はぶつかりそうになり、慌てて止まる。


そして彼はクルッと私の方へ振り返った。



茶髪が髪がなびいてその美しい顔が向けられる。


なんか、いちいち絵になるなぁ…



どうしても、目を奪われてしまう。





「暗くて分からない!分からないぞ!ほら、君!さっさと案内してくれ!」



「は……ア…」




………本当にこの人残念なイケメンだ…………

それに全然まだ暗くないし……

そもそも普通に来たことないから分からないだけでしょ…



「わかったから…ちょっと落ち着いて…」


呆れてそう言うと、イケメンくんは途端にキラキラとした笑顔を私に向けた。


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